発行日 2010年2月1日
Published Date 2010/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010118209
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手指中手指節関節の伸筋腱脱臼11例13指(男8例・女3例・平均37.1歳)の治療成績を報告した。罹患指は示指2指、中指10指、小指1指であった。生田らの分類による受傷原因は、特発性が「ゴミをはじいた」「洗った手を振った」各2指、「ハンドルに指をとられた」「イヌの口を開けさせた」各1指であった。外傷性は「ボクシング」4指、「けんか」「腕相撲」「壁にぶつけた」各1指であった。新鮮例は9指、陳旧例・再受傷例が4指であった。治療方法は、特発性6指(新鮮例)に対して初期の2指には腱膜縫縮術を、以後の4指にはシーネ固定を行った。外傷性7指にはMichon & Vichard法を6指に、Elson法を1指(再受傷例)に行った。経過観察期間3ヵ月~5年11ヵ月で、全例疼痛、伸筋腱の再脱臼、関節可動域制限などは認めず、仕事や日常生活動作に支障はなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2010