発行日 2010年2月1日
Published Date 2010/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010118208
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橈骨遠位端に発生したCampanacci分類grade 3の骨巨細胞腫5例(男2例・女3例・平均41.4歳)の治療成績を報告した。手術方法は、局所を拡大掻爬後に99%無水エタノールで処置し、軟骨下骨に海綿骨を、これを指示するように腸骨半層骨を移植し、プレートで固定した。更に、骨皮質の著しい菲薄化や病的骨折を合併し橈骨が短縮している症例には、ブリッジ型創外固定器を併用した。術後観察期間5年6ヵ月~10年1ヵ月で、Ennekingの術後患肢機能評価は90~100%、平均94%であった。再発は1例に認め、再度拡大掻爬術+エタノール処置+セメント充填術を施行し、6年経過して再々発はない。他に変形性関節症を1例に認めたが、軽度の可動域制限があるのみで疼痛はなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2010