発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005202425
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65歳女.左環指の疼痛と可動域制限を主訴とした.転倒して環指は尺側偏位したが自己整復し,接骨院に約5週間通院したが軽快しなかった.初診時,MP関節背側の腫脹を認め,単純X線斜位像および断層撮影像にて掌側脱臼を認めた.腋窩伝達麻酔下に,基節骨背側基部にマイテックアンカーを刺入して伸筋腱の固定を行い,屈曲約30度でMP関節を指骨針で仮固定した.術後4週で抜去し,術後2ヵ月で再脱臼は認めなかった.しかし,患者が指示に従わず動的スプリントを装着しなかったため,術後8ヵ月に掌側への亜脱臼を認めた.日本におけるMP関節の掌側脱臼は今までに28例で,術後に亜脱臼をきたした例は本例を含めて6例である
©Nankodo Co., Ltd., 2005