発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006314592
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29歳男.患者は右母趾基部に疼痛が出現し,その後,歩行時痛が増強してきた.単純X線では,第1中足骨の近位骨端部から骨幹端部にかけて,やや多房性で偏心性の溶骨性変化を認めた.CTでは第1中足骨近位部に骨皮質の菲薄化とともに,一部骨皮質の破壊を認めた.骨巨細胞腫や動脈瘤性骨嚢腫,転移性骨腫瘍を鑑別するために,切開生検術を施行したところ,病理組織学的所見では多核巨細胞および短紡錘形の単核細胞を認め,骨巨細胞腫と診断された.病巣掻爬,人工骨移植術を行った結果,術後経過2年現在,局所再発,肺転移などは認めず,疼痛なく歩容も正常で,日常生活にも支障を来していない
©Nankodo Co., Ltd., 2006