発行日 2009年12月1日
Published Date 2009/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010089980
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
50歳男。49歳時より右尿管結石、左無機能腎、高尿酸血症のため内服薬治療中であった。30歳代から左踵部と右母指に腫瘤を認めるも放置していたところ、今回、左踵部の腫瘤が自壊した。足部CTでは皮下に5cm大の腫瘤状陰影を認め、MRIではT1強調像で筋肉よりやや高信号、T2強調像で高信号を示した。腰椎麻酔下に腫瘤摘出術を施行し、病理組織学的所見で真皮から皮下にかけて大小の結節性病変がみられ、尿酸塩に特徴的な針状結晶の沈着を認めた。また、結晶の周囲に異物巨細胞を伴う肉芽の形成を認めた。術後4ヵ月時点で創は完全に治癒し、腫瘤の再発も歩行障害も認めていない。なお、右母指の腫瘤については術後2ヵ月時に局所麻酔下に切除し、皮膚欠損部は人工真皮で被覆し、その1ヵ月後に血管付き皮弁作成術を施行した。皮弁の生着は良好で、機能障害は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2009