発行日 2013年1月1日
Published Date 2013/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013162437
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症例は62歳男性で、右踵外側部痛を主訴に、他院にてNSAIDsを処方されるも改善せず、当院膠原病内科を紹介受診し、血液生化学検査・MRIにて踵骨骨髄炎を疑われ、当科精査入院となった。単純X線では踵部底部の皮質骨の菲薄化と骨萎縮を認め、CTガイド下針生検では診断に至らず、切開生検を行うも確定診断が得られなかった。その後の胃内視鏡検査で胃悪性リンパ腫を指摘され、胃生検の病理組織診断は未分化型大細胞性Tリンパ腫であり、最終的に右踵部病変も悪性リンパ腫と診断した。右踵骨に放射線照射を行ったところ踵部痛は著明に改善し、引き続きCHOP療法を6クール行った。治療開始後8ヵ月経過した現在、踵部痛は消失し、画像所見も改善傾向にある。
©Nankodo Co., Ltd., 2013