発行日 2009年1月1日
Published Date 2009/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2009099212
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
標記13例(男2例、女11例、58~90歳)を対象として、その特徴、骨折部位などを検討した。全例初診時X線像では不顕性骨折で、5例は脆弱性骨折、8例は軽微な外傷が原因であった。5例は関節血腫を伴いMRIにて骨折と診断した。8例は経時的X線像にて帯状骨硬化像で骨折と診断し、このうち7例は全例女でX線上の変形性変化の程度に比べ膝関節痛の程度が強い・内服や関節内注射の効果がほとんどない・数週間疼痛が持続する特徴を認め、X線における硬化像は関節面から30mm以内に、疼痛出現後6週以内に認めた。残りの1例は転倒後のX線像で骨折不明であり痛みが強くないため確実な固定もなく歩行を続け、著明な内反変形が残存した。高齢女性で痛みが持続する場合には定期的に画像検査を行って正しい診断をし、脆弱性骨折の場合は骨癒合が完了するまで適切な治療と定期的な経過観察が必要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2009