経験と考察
骨脆弱性骨盤骨折の検討
宇都宮 健
1
,
山下 彰久
,
池村 聡
,
原田 岳
,
渡邊 哲也
,
上田 幸輝
,
小薗 直哉
,
白澤 建藏
1下関市立市民病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
結合組織疾患
,
光子吸収分析
,
骨折-自然
,
骨盤骨
,
再発
,
坐骨
,
MRI
,
腫瘍
,
鑑別診断
,
仙椎
,
X線CT
,
恥骨
,
後向き研究
,
圧痛
,
骨盤骨折
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Connective Tissue Diseases
,
Fractures, Spontaneous
,
Ischium
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Neoplasms
,
Radiography
,
Pubic Bone
,
Pelvic Bones
,
Retrospective Studies
,
Recurrence
,
Sacrum
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Absorptiometry, Photon
pp.1230-1234
発行日 2014年11月1日
Published Date 2014/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2015042174
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2012~2013年に経験した骨脆弱性骨盤骨折37例(男7例、女30例、平均80.9歳)について報告した。骨折部位は恥骨17例、仙骨10例、坐骨3例、合併骨折7例で、受傷転帰は立った高さからの転倒31例、明らかな外傷なし6例であった。主訴は股部痛22例、臀部痛8例、腰背部痛4例、下肢痛3例で、29例は体動可能であったが、股関節などに圧痛を認め、恥骨骨折では骨盤前方要素に、仙骨骨折では後方要素に認める傾向であった。基礎疾患は脆弱性骨折の既往7例、悪性疾患4例、膠原病2例を認め、脆弱性骨折既往はX線像で確認され、悪性疾患は2例で長期臥床、3例で化学療法施行、膠原病はステロイド使用があった。二重エネルギーX線吸収法は9例に施行し、若年成人平均値は大腿骨71.4%、腰椎74.5%であった。初診時X線診断が可能であったのは20例で、CT、MRI、骨シンチグラムなど補助診断を要した。
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