骨粗鬆症-新たなる骨折を防ぐ最新の治療戦略
骨盤、その他の部位の骨折の病態・診断・治療 仙骨における脆弱性骨折(insufficiency fracture)の診断と骨折パターン
渡辺 惣兵衛
1
,
佐々木 啓
,
佐野 徳久
,
横堀 壽光
1中嶋病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節リウマチ
,
骨折-自然
,
骨盤骨
,
脊椎骨折
,
仙椎
,
X線CT
,
放射性核種イメージング
,
有限要素解析
,
骨折-圧迫
,
骨折-骨粗鬆症性
,
骨盤骨折
Keyword:
Arthritis, Rheumatoid
,
Fractures, Spontaneous
,
Radiography
,
Pelvic Bones
,
Radionuclide Imaging
,
Sacrum
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Spinal Fractures
,
Finite Element Analysis
,
Fractures, Compression
,
Osteoporotic Fractures
pp.175-180
発行日 2011年10月20日
Published Date 2011/10/20
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2012139413
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仙骨の脆弱性骨折(IF)83例(男2例、女81例、平均72.4歳)について報告した。原疾患は骨粗鬆症58例、関節リウマチ17例、ステロイド骨粗鬆症、放射線骨壊死各4例であった。X線では発症初期の側面像で前方骨皮質の断裂・陥凹・膨隆を、発症4週後の前後像で骨皮質の仮骨形成、海綿骨部の骨硬化像が認められた。MRIは初期診断に重要で、T1強調画像で低信号、T2強調画像で高~低信号が認められた。骨シンチグラムはスクリーニングに有用で、集積パターンは6型に大別された。仙骨単独骨折は42例で、部位は片側仙骨翼21例、両側仙骨翼9例、両側仙骨翼と仙骨体33例、片側仙骨翼と仙骨体3例、下位仙椎16例、片側仙骨翼と下位仙椎1例であった。骨盤合併骨折は41例で、恥骨体27骨折、恥骨上下枝21骨折、恥骨上枝2骨折、恥骨下枝4骨折、腸骨翼と腸骨内側7骨折、臼蓋上部と坐骨体がそれぞれ2骨折であった。脊椎圧迫骨折は32例に、下肢IFを2例に認めた。
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