発行日 2008年4月1日
Published Date 2008/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008178570
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14歳女。9歳時に意識消失を来たし、心肺蘇生を行い低酸素脳症を来たすも回復し日常生活可能となった。13歳時に路上で倒れているところを発見され、自己心拍は再開するも、十分な心拍出が得られず、経皮的心肺補助装置を6日間使用した。左下腿虚血となり減張切開が行われ、また、カテコラミン感受性多形性心室頻拍の診断で心臓ペースメーカが埋め込まれた。その後、左足部の変形が進行し、左麻痺性内皮尖足を主訴に当科紹介となった。初診時、著明な内反尖足変形を認め、左足関節は背屈-50°でMMT 5、底屈70°でMMT 1であった。後脛骨動脈は触れにくく、触診時に反射性交感神経性ジストロフィー様の疼痛を訴えた。X線では左下腿から足部に廃用性の骨萎縮を認めた。外来で足部マッサージなどを続け、異常感覚が消失してきたため15歳時に観血的治療を施行した。後内側解離術および踵立方関節固定を行い、術後4ヵ月で短下肢装具歩行可能となった。術後1年で疼痛はなく、T字杖歩行で通学しており、X線で足根骨アライメントは維持され、底背屈は10°可能である。
©Nankodo Co., Ltd., 2008