発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006040986
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70歳女.約10年前に関節リウマチ(RA)を発症し,徐々に進行する両足の変形に伴い疼痛や歩行不能が出現するようになった.両足関節の内反尖足変形,ならびに両足趾の脱臼変形が強く,Steinbrocker分類stage IV,class IIIであった.単純X線像では左右ともに距踵関節で脱臼し,内転内反変形を認めたが,関節破壊は軽度であった.3関節固定術,前足部変形矯正術を左右順次に行い,4回に及ぶ手術後10~36週経過し,疼痛や変形の進行はなく歩行可能である.本症例はRAにもかかわらず関節破壊が少なく,特異な内反尖足変形を呈していた.そのため原因を検討したところParkinson病と診断され,RAにより骨や軟部組織が脆弱化し,そこに中枢神経障害が加わることによる痙性麻痺が起こり,RAには特異な内反尖足変形を来たしたものと考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2005