発行日 2007年11月1日
Published Date 2007/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008030687
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1年以上ビスホスホネート(BP)静注療法を継続されている骨転移患者中、骨密度(BMD)測定に同意が得られた4例(男3例、女1例、57~74歳)を対象に、骨転移のない部位のBMDを二重エネルギーX線吸収測定法(DXA)で測定し長期間BP静注投与を行った場合の正常骨に対する影響について検討した。BP投与期間は1年8ヵ月~5年3ヵ月で、全例重篤な有害事象は認めなかった。BP静注療法開始後1年4ヵ月~4年10ヵ月に測定された大腿骨近位トータルBMDは若年成人平均値(YAM)の70~98%であった。治療前後の腰椎BMDを比較することできなかった1例ではL2で6.8%、L3で7.1%のBMD増加を認めた。長期BP静注療法が及ぼす影響についてエビデンスの蓄積が必要と思われた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007