発行日 2008年3月1日
Published Date 2008/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008149281
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症例は10歳と12歳の兄弟で、弟は左大腿部痛を主訴として独歩不能であり、兄は左股関節痛を主訴としたが独歩可能であった。両症例ともDrehman徴候陽性であり、単純X線では左大腿骨の内後方への転位を認めたが、骨端と骨幹端の離開はなくphyseal stabilityは安定型であった。両症例とも左大腿骨頭すべり症の診断で全身麻酔下に径5mmのcannulated cancellous screw1本でin situ pinningを行った。術後3~4年経過して合併症、疼痛、可動域制限なく順調に経過し、単純X線にて骨端線閉鎖を確認した兄は内固定の抜去を行った。両症例とも肥満傾向と血液検査でエストラジール低下を認め、human leucocyte antigen(HLA)タイピングではHLA-A24、B40、DRB1 09が兄弟に共通して認められた。
©Nankodo Co., Ltd., 2008