発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008060722
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70歳女。左示指遠位指節間(DIP)関節痛を初発とし、2日後に右膝関節痛・右足関節痛が出現した。偽痛風の疑いでステロイド療法を開始したが増悪し歩行困難となった。発症6日後の血液性化学検査で炎症所見を認め、関節液細菌検査より3関節すべてから肺炎球菌が検出されたため多発性化膿性関節炎と診断し、手術により各関節の壊死組織を除去してドレーンを留置した。術後7日で持続洗浄を終了したが、術後2週目より右膝関節・右足関節の関節炎が再燃したため、関節鏡視下デブリドマンを行い、右膝関節は2週間の持続洗浄を、右足関節は1週間の間欠洗浄を施行した。退院時に右膝関節可動域制限を認めたため、再手術後3ヵ月半で鏡視下授動術を施行した。再手術後6ヵ月時のBallardらの評価判定基準はgoodであったが、右足関節X線像で関節列隙の狭小化を認め、慎重に経過観察中である。
©Nankodo Co., Ltd., 2007