発行日 2002年11月1日
Published Date 2002/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003099135
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1998年8月~2001年7月に治療を行った小児化膿性関節炎9例を対象とし,診断及び治療法について検討した.9例中8例は発症後平均4日で初診し,初診当日に確定診断がつき治療を開始した.これら8例では化膿性関節炎が疑われた時点で緊急CTを行った.1例は関節炎としての診断が遅れたため,メチシリン耐性黄色ブドウ球菌敗血症及び臀部膿瘍として,膿瘍のみの穿刺排膿ドレナージと抗生物質全身投与で加療した.ただちに治療開始した8例では後遺障害は認められなかったが,穿刺排膿ドレナージのみで加療した1例は,1年後大腿骨頭骨端核消失と股関節脱臼を認めた.9例中4例で起因菌を同定し,MRSA 1例,インフルエンザ菌1例,肺炎球菌1例,バクテロイデス1例であった
©Nankodo Co., Ltd., 2002