発行日 2007年11月1日
Published Date 2007/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008030684
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手指に発生した悪性腫瘍に対し1指列切除後、隣接指列を一期的に行った4例(男女各2例、51~71歳)を対象に、臨床成績、適応、合併症、手術法について報告した。腫瘍局所再発は全例で認めず、1例で肺転移を認めた。術後2~3週で手指自動運動を開始し骨癒合は術後6~10(平均8.25)週で得られた。中央列切除再建3例では手指深屈曲が可能となり手指手掌距離は最終調査時0cmとなった。握力は健側比56%まで改善していた。全例とも指神経を分離する手技を行ったため、術後で移行指のしびれが生じたが徐々に改善した。術後のMTSスコアは48~80(平均60)%と概ね良好な手指機能が得られたが示指列移行による母指再建例は十分な機能が得られなかった。全例新しい手に対する心情的許容の項目での減点が認められた。DASHスコア23~64(平均35.5)と概ね良好な機能回復が得られた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007