特集 遺伝子検索を行った皮膚病
臨床例
手指に生じたclear cell sarcoma
片山 美穂
1
,
和田 秀文
,
稲川 紀章
,
加藤 生真
,
相原 道子
1横浜市立大学 医学部皮膚科学教室
キーワード:
グロムス腫瘍
,
黒色腫
,
肢切断術
,
手指
,
鑑別診断
,
皮膚疾患-手部
,
皮膚腫瘍
,
免疫組織化学
,
明細胞肉腫
,
遺伝学的検査
,
RNA-Binding Protein EWS
Keyword:
Amputation
,
Diagnosis, Differential
,
Fingers
,
Hand Dermatoses
,
Glomus Tumor
,
Genetic Testing
,
Immunohistochemistry
,
Melanoma
,
Skin Neoplasms
,
Sarcoma, Clear Cell
,
RNA-Binding Protein EWS
pp.825-828
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2016356568
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<症例のポイント>今回われわれは、遺伝子解析により確定診断に至ったclear cell sarcomaの1例を経験した。自験例は病理組織学的に悪性黒色腫と類似しており、両者の鑑別が困難であった。近年、clear cell sarcomaに特徴的な染色体異常として12番染色体と22番染色体の染色体相互転座t(12;22)(q13;12)がおこっていることが示され、融合遺伝子の検出が診断に有用であることが知られている。自験例はfluorescence in situ hybridization(FISH)法によりEWSR1遺伝子に再構成を認めており、病理組織学的所見と併せてclear cell sarcomaの確定診断に至った。
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