発行日 2007年10月1日
Published Date 2007/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008012080
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上腕骨外上顆炎101例に対し、中指伸展制御付き手関節バンド(新型バンド)もしくはフェルトで外上顆付近を圧迫する従来のバンド(肘バンド)を1週間装着させ、不快症状の発生頻度と臨床症状の改善度を比較検討した。患者は男性35例、女性66例、平均年齢48.0±12.2歳で、バンドの割付けは封筒法で行った。その結果、治療中止例は全体で8.9%あり、その理由は新型バンド群では指の間が痛い1例、肘バンド群では肘の圧迫感5例、作業や衣服の着脱で邪魔3例であった。その他、多忙のため来院できなかった症例は5例認めた。治療期間中と治療後に報告された不快症状の発生頻度は、新型バンド群16.3%、肘バンド群30.8%であり、Nirschl分類による治療効果評価では、新型バンド群は肘バンド群と比較して改善例が有意に多かった。外上顆炎の装具療法において新型バンドは不快症状の発生頻度、治療効果において優れていると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007