発行日 2007年5月1日
Published Date 2007/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007184495
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人工股関節全置換術において、ネックインピンジメントを生じるまでの可動域を増加させ、かつ脱臼に対して有利な骨頭径と骨頭中心位置を数式で決定した。骨頭径が大きくなるにつれネックインピンジメントまでの可動域(ROM imp)と脱臼角度は増加し、ROM impは骨頭径に関係なく骨頭中心が外側に偏位するにつれ増加していた。すべての骨頭において骨頭中心をカップの中心より3.1mm外側に偏位させた場合、脱臼角度にとって最も有利であった。多少の不適当なカップ設置位置に対しても、通常の必要可動域条件を満たすことは可能であった。人工股関節において骨頭中心をカップの中心より至適偏位距離だけ外側に偏位することにより、ネックインピンジメントを減少させることが可能であり、その骨頭中心の至適偏位距離は骨頭径とネック径により計測できると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007