人工関節置換術-最新の知見
人工関節置換術の周術期管理、リハビリテーション 脱臼防止 人工股関節全置換術後脱臼ハイリスク患者に対する人工股関節機種の選択 デュアルモビリティカップの有用性
本間 康弘
1
,
馬場 智規
,
小林 英生
,
松本 幹生
,
末原 義之
,
湯浅 崇仁
,
金子 和夫
,
Hernigou Philippe
1順天堂大学 整形外科
キーワード:
関節可動域
,
危険因子
,
股関節脱臼
,
術後合併症
,
発生率
,
治療成績
,
人工股関節
,
股関節置換術
,
フランス
Keyword:
France
,
Hip Dislocation
,
Hip Prosthesis
,
Risk Factors
,
Postoperative Complications
,
Incidence
,
Range of Motion, Articular
,
Treatment Outcome
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
pp.261-266
発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2014270845
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人工股関節全置換術(THA)後脱臼ハイリスク患者に対する人工股関節機種において、デュアルモビリティカップ(DMC)の有用性について検討した。不安定型大腿骨頸部骨折に対して、通常のスタンダードTHA(S-THA)180例180股とDMC THA(D-THA)50例50股の2群を比較した。初回脱臼に関して、S-THA群では20股、D-THA群では2股で少なくとも1回の脱臼を呈した。累積脱臼はS-THA群のほうが高率であった。7股が反復性脱臼を起こし、1回のみの脱臼13股と合わせて最終縫過観察時の累積脱臼数は30股となった。D-THA群では反復性脱臼は1股に認めたのみであった。よって累積脱臼率に関しては、S-THA群において術後1ヵ月で5%、1年で12%、その後1年に1%の率で上昇し、5年で16%まで上昇した。D-THA群では術後1ヵ月で2%、1年で6%まで上昇し、その後は変化がみられなかった。
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