発行日 2007年4月1日
Published Date 2007/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007153042
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61歳女。誘因なく出現した歩行障害・四肢痙性麻痺を主訴とした。病的反射を認めたが脳神経障害は認めず、日整会頸髄症治療成績判定基準(JOAスコア)は9点であった。頸部X線動態撮影で環軸関節亜脱臼は認めなかったが、ミエロCTでは歯突起による延髄の圧迫を認め、MRIではclivo-axial角が115°であった。合併奇形を認めない特発性頭蓋頸椎奇形による四肢痙性麻痺の診断で、C2の椎弓根スクリューと後頭骨スクリューを用いてclivo-axial角の矯正固定を行い、腸骨より採取した半層骨を後頭骨~C2椎弓間に移植した。術後移植骨の骨融合は良好でclivo-axial角は150°と正常化し、3ヵ月で独歩可能となり、1年5ヵ月経過現在JOAスコアは15点に改善した。
©Nankodo Co., Ltd., 2007