発行日 2005年12月1日
Published Date 2005/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006091338
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パンコースト腫瘍症例3例について検討した.症例1(47歳女性)と症例2(63歳女性)は右上肢の疼痛および知覚異常,症例3(59歳男性)は左肩甲部痛および左上肢の知覚異常を主訴とし,3例とも他院にて頸椎疾患として保存的治療を受けていた.3例とも喫煙歴があり,症例1は右鎖骨上窩腫脹および発熱を認め,症例2,3は頸椎X線像にて肺尖部の陰影を認めたことが診断の契機であった.確定診断までの期間はそれぞれ14,7,10ヵ月で,初診から死亡まで11,3,8ヵ月であった.以上より,上肢症状が改善しない場合,再検査や胸部X線,CTを追加治療を行い,頸椎X線にて肺尖部を着目して観察することが必要であると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2005