発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006040969
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神経症状を有する胸腰椎破裂骨折19例に脊柱管内操作をしない後方固定術を行い,術後の脊柱管内骨片のリモデリングの経過,および神経学的改善について調査した.手術は受傷後平均15.4日に行い,受傷時はFrankel分類grade Aが2例,grade Bが1例,grade Cが4例,grade Dが7例,grade Eが5例であった.受傷直後の骨片占拠率と神経学的重症度には一定の傾向を認めなかった.骨片のリモデリングにより骨片占拠率は経時的に低下し,術後,ASIA motor scoring systemやFrankel分類で1 grade以上の改善がみられた.Frankel分類grade A,Eを除いた12例のうち7例は手術直前までに下肢筋力の回復が得られ,特に重症例に多くみられた.排尿については,片側または両側の知覚が保たれていた症例は全て自排尿可能となった.除圧術により骨片を早期に除去することが神経学的改善へ寄与するかどうかは明らかではなかった
©Nankodo Co., Ltd., 2005