発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005275578
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11ヵ月男児.発熱のため近医受診し,感冒と診断され抗生剤などを処方されたが改善なく,左手関節の腫脹も出現したため紹介された.来院時,体温は38.5°で,左手関節全周性に腫脹・熱感を認めた.手関節のMRI検査で関節内に信号強度の変化を認め,臨床所見と合わせて化膿性手関節炎と診断,手術を施行した.手関節掌側から進入し関節包を切開すると黄白色の混濁した膿が流出した.十分に洗浄後,ドレーンを留置し手術を終了した.術中に採取した膿の培養は陰性であった.術後はイミペネム・シラスタチンナトリウム配合塩酸バンコマイシンの点滴を行い,症状,検査所見とも改善した.術後10ヵ月の現在,左手関節の自動運動は良好で,X線上も成長障害などは認めていない
©Nankodo Co., Ltd., 2005