発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005202426
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27歳女.左手指運動時の左手掌痛を主訴とした.箸が左手掌に刺さったが,その先端が行方不明となり,以後,症状が出現した.初診時の単純X線所見では異物を認めなかったため,創感染の判断で抗生剤の投与を行ったところ,腫脹はやや軽減したが屈曲時痛が残存した.マルチスライスCT(MDCT)所見にて,刺創痕より遠位の屈筋腱腱鞘内に異物を認め,摘出手術を行った.術直後より症状は消失し,術後2週で検査値は正常化した.以上より,単純X線で描出しにくい異物の検出に,MDCTが有用であった
©Nankodo Co., Ltd., 2005