発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005202427
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60歳女.右股関節痛を主訴とした.症状は突然出現し起立困難となった.なお,多発性骨髄腫に対するMP療法,慢性腎不全に対する血液透析を受けていた.初診時単純X線にて明らかな骨折を認めず,不顕性骨折を疑ってMRIを行い,右大腿骨頸部内側に骨折を疑う所見を認めたが骨折線はなく,多発性骨髄腫に因る所見と判断した.しかし,入院7日後の単純X線にて骨頭の内反と外側骨皮質の不連続性を認め,骨折と診断した.また,発症後11日のMRIにて明らかな骨折線を認めたため,人工骨頭置換術を行った.骨折部の病理所見より,腫瘍性病変に起因する骨折ではなく,整理的ストレスによって発症した脆弱性骨折と判断した
©Nankodo Co., Ltd., 2005