四肢関節の骨切り術 膝関節
高度内側型変形性膝関節症に対する奈良医大式アーチ型高位脛骨骨切り術
岡橋 孝治郎
1
,
藤澤 義之
,
岡村 建祐
,
松井 智裕
,
中村 宇一
,
三浦 修一
,
田中 康仁
1済生会奈良病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
X線透視検査
,
外固定器
,
関節可動域
,
脛骨
,
骨切り術
,
内固定法
,
骨板
,
関節変形-後天性
,
治療成績
,
変形性膝関節症
,
膝蓋大腿関節
,
内反膝
,
大腿脛骨角
Keyword:
Bone Plates
,
Fluoroscopy
,
Fracture Fixation, Internal
,
Osteotomy
,
Radiography
,
Tibia
,
Range of Motion, Articular
,
Treatment Outcome
,
Joint Deformities, Acquired
,
External Fixators
,
Osteoarthritis, Knee
,
Patellofemoral Joint
,
Genu Varum
pp.831-837
発行日 2017年7月25日
Published Date 2017/7/25
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2017373522
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高度内側型膝関節症(OA)に対して実施した奈良医大式アーチ型高位脛骨骨切り術(HTO)の術後短期成績と、目標とする至適矯正角度(いわゆるFujisawa point)を報告した。片脚起立下肢長尺単純X線像で大腿脛骨角(FTA)が185度以上の高度内側型膝OAで、術後6ヵ月以上経過した18例20膝(男性4例4膝、女性14例16膝、平均年齢60.5歳)を対象とした。検討の結果、JOAスコアは術前平均58点から術後平均87点に改善した。関節可動域は術前平均伸展/屈曲-8.6度/127.4度が術後平均伸展/屈曲-1.7度/133.5度に改善した。高度内側型膝OAに対して施行した内固定材料を用いた奈良医大式アーチ型HTOの術後成績は従来法と同様に良好であり、かつ後療法の短縮につながった。手術中の工夫により至適矯正角度を維持したまま強固な内固定が可能であり、骨癒合も良好で後療法の短縮が可能となった。
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