変形性膝関節症の診断と治療
診断・評価の進歩 歩行解析 開大式・閉鎖式高位脛骨骨切り術後の臨床成績と歩行解析の比較
島田 昇
1
,
出家 正隆
,
越智 光夫
1広島大学病院 診療支援部リハビリテーション部門
キーワード:
X線診断
,
脛骨
,
骨切り術
,
治療成績
,
変形性膝関節症
,
関節角度測定
,
速度
,
大腿脛骨角
,
歩行分析
Keyword:
Osteotomy
,
Radiography
,
Tibia
,
Treatment Outcome
,
Osteoarthritis, Knee
,
Arthrometry, Articular
pp.71-75
発行日 2015年4月10日
Published Date 2015/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2015264373
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開大式・閉鎖式高位脛骨骨切り術後の臨床成績と歩行解析について比較検討した。片側または両側変形性膝関節症(膝OA)により高位脛骨骨切り術(HTO)の適応と診断した21例を対象とし、閉鎖式高位脛骨骨切り術(CW)12例、開大式高位脛骨骨切り術(OW)9例に分けた。JOAスコアはCWにおいて、術後3ヵ月で一時低下し、その後、術後1年にかけて徐々に増加、術後1年では術前、術後3ヵ月と比較して有意差を認めた。OWでは術後3ヵ月と術後1年で有意差を認めた。X線像によるFTAは両群ともに術前と比較し、術後1年まで矯正角度は保たれた。歩行スピードはCW、OWともに術前と比べ、術後3ヵ月で減少し、1年にかけて増加した。歩行時膝関節最大内反角はCW、OWともに術前と比較し、術後各時期で有意差を示した。膝関節最大内反モーメントはCW、OWともに術前と比較し、術後各時期で有意差を示した。
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