脊柱変形A to Z 成人の脊柱変形
変性後側彎 後方・前方・後方三段階矯正固定術
大谷 和之
1
,
中井 修
,
進藤 重雄
,
水野 広一
,
北原 建彰
,
相馬 真
,
草野 和生
1国家公務員共済組合連合会九段坂病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
骨ねじ
,
術後合併症
,
神経系疾患
,
脊柱後彎症
,
脊柱側彎症
,
脊椎固定術
,
せん妄
,
尿路感染症
,
静脈血栓症
,
骨癒合(骨折治癒以外)
Keyword:
Bone Screws
,
Delirium
,
Kyphosis
,
Nervous System Diseases
,
Radiography
,
Postoperative Complications
,
Scoliosis
,
Spinal Fusion
,
Urinary Tract Infections
,
Venous Thrombosis
pp.909-915
発行日 2013年7月20日
Published Date 2013/7/20
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013330183
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腰椎後側彎変形に対して後方・前方・後方三段階矯正固定術を施行した82例(男8例、女74例、平均66歳)の成績を報告した。観察期間1~13年で、日本整形外科学会腰痛治療成績判定基準は術前平均16.4点から24.4点に改善した。visual analogue scaleは腰痛が61.8mmから21.4mm、下肢痛は43.5mmから26.1mm、下肢のしびれは32.5mmから23.8mmに有意に改善した。周術期合併症は深部静脈血栓症12例、医原性神経障害12例、術後せん妄5例、尿路感染症2例、その他7例が認められた。成績不良は13例で、その原因は続発性椎体骨折を含めた固定近位の後彎進行8例、固定遠位椎間の変形進行3例、術中神経損傷による麻痺1例、Parkinson病悪化1例であった。骨癒合率は90.2%で、経過中の新規椎体骨折を13例に認めた。固定椎間前彎角は術前平均-4.8°、術直後43.8°、最終調査時31.1°、側彎角(術前30°以上の33例)では42.7°、16.4°、17.5°と推移した。
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