臨床室
Parkinson病に伴う脊柱後側彎症に対して前後合併矯正固定術後に隣接椎間障害をきたした1例
亀井 克彦
1
,
関 庄二
,
川口 善治
,
安田 剛敏
,
牧野 紘士
,
木村 友厚
1富山大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
MRI
,
術後合併症
,
脊柱後彎症
,
脊柱側彎症
,
脊椎固定術
,
脊椎すべり症
,
Parkinson病
,
外科的減圧
Keyword:
Magnetic Resonance Imaging
,
Kyphosis
,
Radiography
,
Parkinson Disease
,
Postoperative Complications
,
Scoliosis
,
Spinal Fusion
,
Spondylolisthesis
,
Decompression, Surgical
pp.23-26
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2017306972
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63歳男性。Parkinson病(PD)の診断後、体幹部の右側への倒れが進行して歩行困難となり、手術目的で入院となった。全脊椎単純X線、腰椎CT・MRI所見から、PDに伴う脊柱後側彎症と診断し、OLIFによるL2/L3、L3/L4の前方解離、およびTh4から骨盤までのPonte骨切り術を併用した後方矯正固定術を施行した。術後経過は良好で、歩容も安定して、階段昇降も可能となったが、退院2週後に起床時の下肢しびれが出現、更に背後へ転倒して下肢が動かなくなり、救急搬送された。CT・MRI所見からTh3前方すべりに伴う隣接椎間障害、Th4脊髄損傷と診断され、Th2~Th4緊急除圧術を施行し、後日、Th2まで後方固定範囲を延長した。術後1年経過現在、下肢痙性歩行は残存するが、4点杖歩行が可能である。
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