発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005140455
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1997年1月から2002年5月までに人工膝関節全置換術(TKA)を施行した42例47膝を対象とし,関節縫合時の屈曲位縫合が術後の屈曲角度に与える影響を検討した.対象内訳は男5例6膝,女37例41膝,平均年齢75.3歳であり,変形性膝関節症36例40膝,関節リウマチ4例5膝,関節内骨折2例2膝であった.閉創時の膝屈曲角度は施術した時期によって30°屈曲群16膝,90°屈曲群16膝,完全屈曲群15膝に分けられ,各群における術前後の屈曲角度の差(屈曲差)を比較した結果,3群間に有意差は認めず,使用機種や関節包切開法の違いによる屈曲差にも有意差を認めなかった.従来の指摘通り,術前の屈曲度が良い症例では術後も良い傾向にあり,関節包縫合時の膝の肢位が術後の屈曲角度に与える影響は少ないと考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2005