発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005140454
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2003年1月から4月までに脊椎手術を行った21例を対象として術後の硬膜外圧を経時的に測定し,体位による圧の変動や脊髄麻痺との関連を検討した.内訳は男10例,女11例,平均年齢67.8歳,手術部位は腰椎17例,頸椎4例であり,疾患別にみると腰部脊柱管狭窄症15例,腰椎すべり症1例,脊柱側彎症1例,頸椎症性脊髄症4例であった.計測日数は平均5.0日,硬膜外圧は平均19.36mmHgであり,仰臥位の平均値は側臥位の平均値を上回ったが有意差は認めなかった.また,今回の試みでは最高硬膜外圧461mmHgを記録したが,血腫による麻痺症例はなく,圧と麻痺との関連を検討するに至らなかった.硬膜外圧モニタリングは術後血腫による脊髄麻痺を回避する手段の一つとして有用となる可能性が示唆された
©Nankodo Co., Ltd., 2005