発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005140442
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McLaughlin法で修復不可能な肩腱板広範断裂に対してPatte変法を施行し,その治療成績を検討した.MRI T2強調画像にて腱板広範断裂と腱板断端の退縮を認めた2例(68歳男,71歳男)に対して肩峰突起を縦切せず,棘下筋の移行を主として棘上筋の剥離・移動を可及的に行い,肩甲下筋上1/2を移行するPatte変法を施行した.その結果,術後の日整会肩関節疾患治療成績判定基準(JOAスコア)は89点と97点であり,良好な成績であった.また,MRI像では再建された腱板は十分な厚さを持ち,骨頭を完全に被覆していたが,術後1年時の等速性筋力健側比は2例とも全方向で低く,特に内外旋での筋力低下が目立った.症例数は少ないもののPatte変法はMcLaughlin法が施行できない腱板広範断裂に対する有用な手術法であると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2005