発行日 2005年2月1日
Published Date 2005/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005140042
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60歳女.腰痛,右下肢痛を主訴とした.腰痛にて保存的治療を受けていたが,主訴のため体動困難となった.下肢伸展挙上テストにて右側45°陽性,右アキレス腱反射低下,右側下腿筋力低下,右L5およびS1領域の知覚鈍麻を認め,日整会腰痛治療成績判定基準(JOAスコア)は6点であった.MRIではL5/S1レベルの椎間板ヘルニアと右側で硬膜管,神経根の圧排像を認め,ミエログラムでは右L5神経根の分岐高位が左のそれよりも低く,conjoined nerve rootsと思われる像を捉えた.神経根奇形による右L5-S1の2根障害を疑い,micro endoscopic discectomy(MED)法にて奇形神経根を観察し髄核摘出を行った.術後,疼痛は速やかに消失し,知覚鈍麻の改善傾向,筋力の回復がみられ,JOAスコアは21点に回復した
©Nankodo Co., Ltd., 2005