発行日 2004年12月1日
Published Date 2004/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005067165
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陳旧性アキレス腱断裂で端端縫合ができない症例においては自家組織か人工材料を用いた再建法が行われているが,著者らは断裂したアキレス腱の一部を遊離移植する新しい手術法を開発した.新術式ではまずアキレス腱内側に約7~10cmの縦皮切を加えアキレス腱を展開し,瘢痕組織を切除して腱断裂部を新鮮化する.次に近位断端か遠位断端の腱性成分を矢状面で半分の太さに縦切して遊離移植片を作成し,移植片を断裂部間隙に挿入してKessler法に準じて縫合後に結節縫合を加えて補強する.本術式を施行した4症例(53歳・52歳・61歳女性,72歳男性)を呈示し解説した.4例とも再断裂はなく,創の感染・皮膚と腱との癒着・その他の合併症も認めておらず,自覚的な筋力低下・関節可動域制限・疼痛・跛行などの後遺症も認めていない
©Nankodo Co., Ltd., 2004