発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005190846
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
人工膝関節全置換術(TKA)における後十字靱帯(PCL)の扱いについて検討した.Cruciate retainingタイプの脛骨インサートを用いたTKA症例のうち,直接検診が可能で,膝の不安定性がなく,独歩により日常生活を送っている49膝を対象とし,PCL温存群17膝とPCL切除群32膝に分けて比較した.群分けは基本的にはランダム化により行った.対象には変形性膝関節症15膝と関節リウマチ34膝が含まれており,動揺性の評価は非荷重条件で行った.可動域,屈曲20°での前後および側方動揺性は,両群に差はなかった.屈曲80°での前後動揺性は温存群で有意に小さかったが,側方動揺性には差はみられなかった.TKAにおいては,PCLを切除することにより動揺性が増加するとは必ずしも言えないと考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2005