発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004301330
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Seidel nailを用いて観血的整復固定術を施行した25例を対象に,方法,特徴及び術後成績について報告した.全例全身麻酔下半坐位にて手術を施行した.切開は経肩峰進入法を用い,全例で除圧をかねて肩峰及び烏口肩峰靱帯の切除を行い,十分な視野を確保した.骨折部の整復を行い,腱板の棘上筋腱付着部よりやや中枢側に約1cmの線維方向に沿った切開を加え,オウルで開孔し近位部のみ11mmまでリーミングを行いSeidel nailを挿入した.遠位端は適切な大きさのスプレッディングスクリューで髄内固定を行った.大結節を含めた近位骨片はラテラルキャップワッシャーをターゲットデバイスを用いて4.6mm径スレッドスクリューで固定した.3part骨折及び4part骨折例は全例でラテラルキャップワッシャーを使用した.経過観察期間が短く骨癒合の評価ができなかった1例以外は,全例で骨癒合が得られた.肩関節可動域は最終経過観察時に全例で計測し得た屈曲・外転角度で評価した.屈曲は平均114.8°,外転は平均101.2°であった.疼痛に関しては最終経過観察時点で消炎鎮痛薬継続例や夜間痛持続例などはなかった
©Nankodo Co., Ltd., 2004