発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004231727
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15歳男(陸上中距離ランナー).右膝関節痛を主訴とした.初診時,右大腿四頭筋に萎縮と右膝蓋骨外側膝蓋大腿関節面に可動性の小指頭大腫瘤を認めた.Merchant撮影像で遊離体と思われる腫瘤陰影を認めたが,右膝蓋大腿関節のX線計測では不適合性は認めなかった.MRI矢状断像では,右大腿骨外側膝蓋関節面にT1等信号,T2高信号の均一な異常陰影,水平断像では右大腿骨外側顆部にT1等信号,T2高~低信号の不均一な異常陰影を認めたため,右大腿骨外側の膝蓋大腿関節面に発生した離断性骨軟骨炎を伴う関節遊離体と診断した.手術では関節軟骨に変性は見られず,大腿骨の外側顆の外側縁に軟骨欠損を認めた.また,外側谷に遊離体認めたが,遊離体は軟骨成分のみで生着は困難と判断し,摘出した.欠損部をシェーバーで掻爬し,ドリリングすると良好な出血を認めた.術後2年,陸上競技でも発症前のレベルで活動している
©Nankodo Co., Ltd., 2004