発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004231728
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44歳男.13歳時より右膝蓋骨下方に腫瘤を自覚していた.腫瘤は徐々に増大したが,成長の終了とともに増大しなくなった.初診時,右膝蓋骨下方に骨性腫瘤を触知した.腫瘤は可動性なく,0°~120°とROM制限を認めた.X線像で多房性の骨性の腫瘤を認め,MRIではT1,T2ともに高信号域と低信号域が混在する直径5cmの腫瘤を脛骨上縁の前面に認めた.良性の骨軟骨性腫瘤を疑い,腫瘤摘出術を施行した.病理所見では増生した軟骨成分の中に成熟した骨成分が認められた.骨膜構造は見られなかった.para-articular chondromaと診断した.術後11ヵ月,膝関節ROMは正常で,疼痛・筋力低下も認めず,画像でも再発はみられない
©Nankodo Co., Ltd., 2004