発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004231718
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13歳男.小学6年時の検診で脊柱変形を指摘された.初診時,X線正面像ではTh2~Th9で58°の左凸側彎,側面像ではTh1~Th9での75°の後彎を認め,MRIの後彎頂椎部水平像では回旋転位した椎体による脊髄の圧排を認めた.脊髄造影ではTh3/Th4高位で造影剤の不完全停留像を呈し,ミエロCTでは同部位で椎弓と椎体の分離を認め,回旋した椎体の後方側縁で脊髄は前方より圧排,扁平化し,くも膜下腔の狭小化を認めた.神経学的には下肢深部腱反射亢進を認めるが筋力・知覚に異常なかった.手術はTh3~Th6の椎弓切除とインストゥルメントを併用した後方除圧固定術を施行した.術後半年のX線像では側彎は46°(矯正率20.1%),後彎46°(同38.7%)であった.神経学的には術前と不変であった
©Nankodo Co., Ltd., 2004