発行日 2007年7月1日
Published Date 2007/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007261011
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脊柱変形に伴い、肋骨頭が脊柱管内に陥入し硬膜管を圧迫していた2例について報告した。症例1は12歳男児であった。2歳時多発性神経線維腫症の診断を受け、小学校6年生時に脊柱変形を指摘され紹介入院した。X線でTh8~12にCobb角74°の側彎変形、頂椎椎体のscalloping、肋骨のpencillingを認め、ミエロCTで第9、10肋骨の脊柱管内への陥入を認めた。椎弓切除後陥入肋骨を切除した。脊柱管内には腫瘍組織とともに肋骨頭が陥入し硬膜管を圧迫しており、肋骨頭を切除し圧迫を解除した。腫瘍は神経線維腫であった。骨移植と後方固定術を行い、3ヵ月後前方固定を行った。術後Cobb角は44°であった。症例2は、7歳男児であった。3歳時多発性神経線維腫の診断を受けた。小学校1年生時の学校健診で脊柱変形を指摘され紹介入院した。X線でTh8~12にCobb角85°のdystrophic typeの側彎を認め、ミエロCTで第10、11肋骨の椎管孔への陥入を認めた。椎弓切除後陥入肋骨を切除し、骨移植と後方固定を行い、6週後前方固定を行った。術後Cobb角は56°であった。
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