発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004231710
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MRIで腰椎椎間板ヘルニアが縮小した群(縮小群)13例,縮小しなかった群(非縮小群)15例,手術を行った群(手術群)37例について臨床像,画像所見,椎間板の病理組織所見を調査し,腰椎椎間板ヘルニアの治療適応について検討した.平均年齢では,非縮小群は若年の割合が高かった.発症から初診までの平均期間は,縮小群が他群に比し有意に短かった.初回MRIでの脊柱管内占拠率は,縮小群では横断・矢状断像でそれぞれ平均56%と他群に比し有意に大きく,非縮小群は横断像で平均31%,矢状断像で平均41%と小さかった.手術群の病理組織像において炎症性細胞浸潤がみられた例は12例であった.免疫組織学的検討を行った5例はGd-MRIで造影効果が強く認められ,自然縮小が期待できが,症状が強いため手術を行った.CD68細胞も全例で陽性であった.初診時平均JOAスコアは,縮小群では有意ではないものの造影の強い高度例は低く,手術群では有意差を認め,より重症であった
©Nankodo Co., Ltd., 2004