発行日 2004年2月1日
Published Date 2004/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004128394
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幼少期に生じた外側半月板断裂ロッキングの長期放置例で,関節内骨軟骨遊離体により症状を呈した例(症例1:39歳女)と離断性骨軟骨炎(OCD)を生じた例(症例2:12歳男)を経験した.症例1は両膝アライメントは軽度外反,右膝関節可動域(ROM)は伸展-10°,屈曲115°,ロッキング状態,軽度関節炎,膝蓋大腿関節周囲に圧痛を認めた.画像所見より,関節内骨軟骨遊離体によるロッキング症状及び陳旧性外側半月板損傷との診断で関節鏡を施行した.骨軟骨遊離体は膝蓋大腿関節内に認め摘出した.術後,ROMは改善し,右膝痛は消失した.症例2は10歳時に自転車で転倒し左膝痛が出現,保存的治療で自覚症状はなくなったが,12歳時に左膝痛,左膝不安定感を自覚した.両膝アライメントは軽度外反,左膝関節ROMは伸展0°,屈曲135°,外側関節裂隙に圧痛を認めた.画像所見より,大腿骨外側顆のOCD及び外側半月板損傷との診断で関節鏡を施行した.術後,左膝痛,不安定感は消失した
©Nankodo Co., Ltd., 2004