発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005249788
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30歳男.主訴は左膝関節痛.18歳時に右大腿骨骨幹部に生じたEwing肉腫に対し,前医にて膝関節切除,回転形成術が施行された.その後は専用の義足を使用して日常生活に復帰していたが,30歳時に左膝関節の荷重時痛が出現した.単純X線像で左大腿骨内側顆に骨軟骨病変を認め,膝関節離断性骨軟骨炎(OCD)と診断した.前医に問い合せて入手した18歳時の左膝関節X線像では,同様の部位に既にOCD様の所見があり,若年期に既にOCDが発生していたことが明らかとなった.大腿骨内側顆に生じたOCD手術後の広範囲骨軟骨欠損と診断し,関節面の再建を目的に手術を施行した.左腸骨翼から採取した遊離半層骨片を形成して欠損部に移植し,Acutracスクリュー2本を用いて固定した.術後は持続他動運動(CPM)装置を用いた膝関節ROM訓練を開始し,術後3週で0~140°のROMが得られ,術後1年現在,原職に復帰している
©Nankodo Co., Ltd., 2005