発行日 2012年11月1日
Published Date 2012/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013026108
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8歳男児。左膝関節痛を主訴とした。ROM制限や膝の不安定性はなく、McMurrayテストでclickは認めなかった。初診時単純X線にて関節内に複数の遊離骨片を認め、MRIでは病巣が母床より分離していた。離断性骨軟骨炎(OCD)の分離期と判断し、スポーツ禁止にて保存的治療とした。経過中、単純X線では遊離体が増加・増大し、MRIでは内顆後方の病巣の骨軟骨に関節液の進入を認めた。2年半後に膝関節ROM制限と疼痛による歩行困難が出現したため、手術にて大腿骨内顆後方関節内の複数の遊離体を切除した。欠損した部分には、トリミングした遊離骨軟骨片を脛骨から採取した海綿骨と骨釘で接合した。病理組織的所見より、切除した遊離体は骨軟骨腫であった。術後、新たな遊離軟骨は出現せず、骨軟骨の癒合を得られた。
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