発行日 2004年12月1日
Published Date 2004/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005067157
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13歳男児.1年5ヵ月前から誘因なく左膝痛が出現し近医にて保存的治療を施行されていたが,3ヵ月前からクラブ活動で野球をしていたところMRIにて左膝外側半月板損傷を指摘され,紹介来院となった.初診時,両側膝に軽度の運動時痛を認め,McMurrayテストにて外側にクリックがみられたが可動域制限は認めなかった.単純X線・MRI所見から外側半月板バケツ柄状断裂・大腿骨外顆離断性骨軟骨炎を疑い,膝関節鏡視下手術を施行した.術中所見では外側半月板は輪状を呈しており,顆間側は前角と後角で脛骨に付着し,その間は円板状半月板における遊離縁のように厚く鈍的で毛羽立ちが認められ,脛骨には付着していなかった.この部位が挟み込まれることで症状が出現するものと判断し可及的に切除したが,本例では中節に相当する部位が形成不全で膜様になっているのが特徴的であった.術後経過は順調で3ヵ月後にスポーツ復帰となり,術後5ヵ月の現在,疼痛・可動域制限は認めていない
©Nankodo Co., Ltd., 2004