発行日 2004年2月1日
Published Date 2004/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004128382
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組織学的に筋肉内粘液腫と確定診断できた4例を対象に,MRIと病理組織像を詳細に解析し,術前の臨床診断に有用なMRI所見について検討した.MRIでは腫瘍実質は粘液基質を反映してT1強調画像で低信号強度,T2強調画像で高信号強度を示したが,ガドリニウム造影によるT1強調画像で腫瘍内部まで淡くエンハンスされる特徴があることがわかった.腫瘍被膜周囲は反応性の脂肪組織の増生を反映したfat rind,fat capがみられた.腫瘍周囲の筋肉は腫瘍浸潤で高度に変性し,血管,リンパ管の拡張を伴う浮腫を生じており,T2強調画像で高信号に描出されていた.MRI所見は筋肉粘液腫の術前診断に極めて有用であると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2004