発行日 2003年11月1日
Published Date 2003/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004071665
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44歳女.吸収されずに残存した骨性終板により神経根が圧迫され,症状が長期化した症例について報告した.腰痛,右下肢痛を主訴とし,介護士であり中腰で患者を介護中に強い腰痛と下肢痛が出現し体動困難となった.L5/S1より脱出し右尾側へmigrateした椎間板ヘルニアを認めた.脱出椎間板により右S1神経根は強く圧迫されていた.内視鏡下ヘルニア摘出術を施行された.その後,JOAスコアは15点,下肢伸展挙上テストは右側で80°陽性であった.足部外側のS1領域に3/10程度の知覚鈍麻を認めた.L5/S1より脱出し吸収されずに残存・変性したヘルニア塊より症状が長期化していると判断され,観血的摘出術を施行した.術後,足底部の違和感は残存したが,腰痛・下肢痛は消失し,筋力,知覚障害も改善した
©Nankodo Co., Ltd., 2003