発行日 2010年9月1日
Published Date 2010/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010338493
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経皮的内視鏡下椎間板ヘルニア摘出術(PELD)における新たなドレーン挿入法とドレーン留置の効果について報告した。対象は2009年2月からの3ヵ月間にPELDを行った腰椎椎間板ヘルニアで、ドレーン(-)群19例20椎間(平均年齢43.9歳)とドレーン(+)群16例16椎間(平均年齢43.3歳)に分けて比較した。ドレーン留置の有無は無作為に選択した。その結果、1)術当日と1ヵ月後の平均膨隆量は(-)群:0.566m2、0.495m2、(+)群:0.208m2、0.219m2で、平均膨隆率は(-)群:74.8%、63.0%、(+)群:22.3%、26.1%といずれも(+)群で椎間板内血腫貯留が有意に少なかった。また、ドレーン排液量は平均15.8mlであった。2)1ヵ月後と3ヵ月後の平均全般症状残存度は(-)群:2.1、1.7、(+)群:1.9、1.7と有意差はなく、臀部・下肢痛の平均VAS改善度は(-)群:5.4、5.4、(+)群:6.5、6.8と(+)群で良好であり、平均改善度は(-)群:0.78、0.80、(+)群:0.78、0.83と差はなかった。尚、両群とも1ヵ月以降も再発例は認められなかった。
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