発行日 2003年7月1日
Published Date 2003/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003308695
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1999~2002年に経験した交通事故による多発外傷,開放外傷を除いた299例の大腿骨頸部骨折手術例を対象に,入院期間に影響する要因について検討を行った.症例の内訳は,男性75例,女性224例,平均77.8歳(17~101歳)で,骨折型は外側型140例,内側型159例で,全例に手術を行った.術式はCHS137例,CCHS57例,人工骨頭置換術105例であった.年齢,術式による入院期間の大きな差はなかった.高血圧,脳梗塞等の合併症の有無と入院期間との間には関連性はなかった.家族構成と入院期間には関連性はなかったが,施設入所者のみ入院期間が短い傾向があった.自宅への退院者と他院への転院者との間に入院期間の有意差はなかった.自立歩行者と歩行介助もしくは車椅子で退院した者とでは入院期間に有意差はなかった.クリティカルパス導入前の平均入院期間は32.9日,導入後の平均入院期間は29.0日とクリティカルパスの導入により有意に入院期間が短縮していた
©Nankodo Co., Ltd., 2003